
正しい紫外線対策をしていますか?
日に焼けた肌は「健康的」「アクティブ」な印象を与えることがありますが、過度な紫外線(UV)の浴びすぎは健康に深刻な影響を与えることがあります。肌トラブル(シミ、シワ、たるみ)のほか、皮膚がんや白内障などの原因となることも。夏本番の今こそ、紫外線に関する正しい知識と対策を見直しましょう。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が推奨する紫外線対策
「日焼け止めを塗る」――初めに思いつく最も手軽な紫外線対策ですが、実は日焼け止め単独では十分な対策とは言えません。複数の対策を組み合わせて、より効果的に紫外線を防ぎましょう。
①日陰に入る
太陽光を浴びないことが最大の予防策。特に午前10時〜午後4時の間は紫外線が強いため、日陰や屋内で過ごすことを心がけましょう。公園やビーチに行く際は、木陰やテントを活用するのがおすすめです。
②紫外線防止グッズを適切に使う
・サングラス: UVカット機能のあるもので、側面からの光も防げる形状が理想的。紫外線による目のダメージや白内障予防に効果的です。
・帽子:目に入る紫外線を最大20%カットできます。つばの広い帽子で顔全体をカバーしましょう。首の後ろまで覆えるデザインがベスト。
・ラッシュガードなど長袖・長ズボン: 黒や濃い色は紫外線の反射を防ぎます。UVカット素材の衣類を選ぶと、より安心です。
③日焼け止めはこまめに塗り直すことが大切!
日焼け止めは一度塗ればOK、ではありません。少なくとも2時間おきに塗り直しましょう。ビーチなどでは、水から上がるたびに塗り直しを推奨されています。
日常生活では「broad spectrum」(日本の製品ではPA++以上)と記載のある SPF 15以上のものを、アウトドアで遊ぶときはSPF 30(日本の製品ではPA+++以上)以上のものがおすすめです。
(*)生後6か月未満の赤ちゃんは、皮膚が非常に敏感なため日焼け止めの使用は勧められません。薄い長袖の衣服やベビーカーの日よけなどで紫外線対策をしましょう。
紫外線 どんなときに注意が必要?
・地面からの照り返し:紫外線は雪、水・砂浜(ビーチ)、コンクリートで良く反射します。特にベビーカーの赤ちゃんや小さな子どもは、反射する紫外線からのケアも必要です。
・曇りの日:「曇っているから大丈夫」は間違い!紫外線の約80~90%は雲を通過します。天気に関係なく紫外線対策を忘れずに。
・山や高原:標高が高くなると肌に到達する紫外線量が増えます。雪山は高度に加え、雪で紫外線が最大80%も反射されるため、さらに注意が必要です。雪目にならないように、ゴーグルで目を保護しましょう。
紫外線と上手に付き合うには?
皮膚がんや白内障などの原因ともなる紫外線ですが、実は悪い事ばかりではありません。適度に浴びることで以下のようなメリットもあります:
- ビタミンDの生成:骨の健康維持に欠かせない栄養素。骨粗しょう症のリスクが高まります。
- メンタルヘルスの向上:日光は体内時計を整え、セロトニンやメラトニンの分泌に影響します。特に朝の光は気分を前向きにする働きがあると言われています。
夏場は紫外線量の少ない朝に、15~30分程度散歩すると骨やメンタル面の健康維持に役立ちます。正しく紫外線対策を行い、これからも健康的な生活を送りましょう。
最後に
紫外線対策は、毎日のちょっとした意識の積み重ねが大切です。外出時には帽子や日焼け止め、長袖の羽織りなどを常備する習慣をつけましょう。 「浴びすぎない」「うまく取り入れる」このバランスを意識して、紫外線と上手に付き合いながら、夏を楽しみましょう!